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ミニマリスト見習いの、よくばりジャーナル

出産が終わりました(ダウン症のあれこれ)

こんにちは、ミオグロビンです。

出産が終わりました!8月に。
息子は6か月になりました!!!
産後バタバタしていてなかなか更新できませんでした。

バタバタしていたのは、私の体調と息子の体調、両方あまりよくなかったから。

私の体調の悪さは、癒着胎盤に伴う出血多量と胎盤遺残、筋力不足による子宮脱です。
いずれも幸いにして、現在は問題ありません。

息子の体調の悪さは、出産後に判明したダウン症と、合併症の心室中隔欠損症+心房中隔欠損症です。(ほかにもこまごまとしたものはあるけど・・・)
紆余曲折を経て、心室中隔欠損心室中隔欠損の方は根治術が済みました。
いや~~~~大学病院で産んでよかったほんと。妊娠中から言っていたけど、本当になにがあるかわからない!!

ダウン症児については、つらつらと書くとまとまりがなくなってしまうので、
よくありそうな質問と私の回答をQ&A形式で下記に書いていこうと思います。


Q. ダウン症のことや心臓のことは、妊娠中からわかっていた?

A. 本ブログには妊娠経過を結構書いてきましたが、ほぼ全くわかりませんでした、が、今だから言える違和感は若干ありました。

まず、初期スクリーニング検査のことも記事に書いてあります。

comfort.hateblo.jp

初期の胎児スクリーニング検査も終わり、リスクは低そうとのことだったので、確定検査は受けないことにする予定です。
(絨毛検査や羊水検査で流産になるリスクの方が高いので)
妊娠中は、何かと気にしなくては行けないことが多くて大変ですね。

スクリーニングのエコー検査中は、胎児はずっとじたばたしていました。若干引くくらい、絶えず動いていました。
3Dで動いているところを見せてくれて…頭の形とかデコボコで不思議な感じでしたが可愛かったです~。
動いているところを見るのは初めてでしたので、少し感動しました。


こちらに記載の通り、リスクは低いという診断でした。
具体的に言うと、21トリソミーの確率は1/400という診断です。
羊水検査の侵襲により流産に至る確率が1/200で、こちらのほうが高いため、確定診断は受けないという決定をしました。
この決定については、今でも自分の中では合理的だと考えています。

Q. 上記の「今だから言える違和感」とは?

A. 2点あります。

1点は、スクリーニングの結果について。
記事中には簡略化して書きましたが、年齢(29歳で妊娠)ベースでの全体の21トリソミーの確率は1/600です。
私の場合、スクリーニングの結果(鼻骨の大きさ、首の後ろの浮腫みなど)を掛け合わせると1/400になるということなので、
つまりスクリーニングの結果単体でいうと「やや21トリソミーっぽい所見が見られる」という解釈で間違いないと思います。
ただ極端に疑わしいというほどではなかったのではないかと・・・?

いうても、1/400ですよ。1/400。
0じゃないのはわかっていましたけど、まさか1/400が本当に生まれてくるとは。すごいですね!

2点は、妊婦健診のときにエコーで見ていた、胎児の大腿骨の長さについて。
妊婦健診では、胎児の頭囲や腹囲、鼻骨などと一緒に、大腿骨の長さも測ります。
これが・・・ちょっと頭囲や腹囲の成長具合と比べると、ずっと少しだけ短かったんですよね。
ダウン症の人は、手足が少し短いという身体的な特徴がありますので、今となっては、「なるほどな」という感じです。

ただですよ。
息子は終始、胎児時代を平均より大きめで育ちました。
頭囲や腹囲を測ると、大体何週相当なのかが機械によって自動判定されるのですが、
頭囲や腹囲など→実際の週数+1~2週相当
大腿骨→実際の週数相当

という判定だったのです。
つまり、大腿骨は、全体でみると短めでしたが、決して週数と比較して短いわけではなかった。

あと、逆子だったのもあり、「逆子だと頭囲大きめに出るんですよ~」と言われていたので、
「となると、逆に大腿骨が短めに出ることもあるのかもしれない」と勝手に思って、あまり気にしてませんでした。

つまり、絶対羊水検査するマンでないと、私のケースでは気づくのはかなり難しかったのではないかと思います。

Q. 逆に21トリソミーではないのではと思っていた要素はある?

A. 年齢など以外の、妊娠経過についてですと、いくつかあります。

まずは、胎動を感じるのが早く、胎動が強かったこと。
もちろん第一子ですし、胎動を他の子と比べることはできないのですが、結構強かったのではないかと思います。
エコー検査の時も、いつも「すごく動いていますね。動きすぎて計測が難しいです」と言われていました。
一般的にダウン症の子では胎動が弱い傾向にあるようです。(『ダウン症は病気じゃない』飯沼和三 より)

さらに、体外受精で妊娠した際、一番グレードの良い杯(4AA)だったこと。
なんとなく、染色体異常であればあまり細胞分裂も進まないのではないかというイメージがありました。
しかし、これは誤りです。

また、胎児が大きめだったこと。
ダウン症の子は、体が小さめで生まれてくることが多いそうですが、妊娠期を通して息子はずっと大きめでした。
ちなみに、ダウン症の子は平均で37週ほどで生まれ、早産となる子も少なくないようですが、私は39週2日で出産しました。

Q. 生まれた後の心境と、立ち直るまでの変化は?

A. 生まれた後、21トリソミーの疑いの告知を受けた際は、「まさか」と思いました。
何が起こるかわからないのが妊娠出産であることはわかっていたつもりでした。
それでも、今まで順調な妊娠経過で、なにもなかったのに、ここまで事態は急変するのかと驚きました。
「心臓の中に穴?スクリーニングでは何も聞いていなかったのに、急に何の話?」という感じでした。

ダウン症のことも、すぐには受け止めきれませんでした。
お産を取ってくれた医師に「カウンセリングを受けたい」と伝え、心理士さんに時間を取ってもらったこともあります。

これからの生活はどうなるんだろうと、心配でしたが、一番つらかったのは、息子がNICUにいてずっと一緒に過ごせなかったことですね。
せっかく、出産したのに。お腹の中にはいないのに、隣にもいない。
私、本当に妊娠出産したんだっけ?と、何か夢を見ているような気分にもなりました。
廊下で母子同室のお母さんが、コットに入った赤ちゃんと病室に向かっているのを見ると、とても妬ましかったです。
色々な心配も気分の落ち込みもありましたし、産褥入院中はずっと、ずっと泣いていました。

退院してからも気分は落ち込みがちでしたが、それも産後2週間くらいのことでした。
退院の日に夫の顔を見たら結構落ち着いたかもしれません。
入院中に実家の母にダウン症の疑いのことを伝えていたところ、退院したその日に、心配した私の母がはるばるやってきてくれたのですが、「意外と元気そうなので帰るね!」と、2泊の予定だったところを1泊にして早々に帰ってしまうくらいには、私は元気でした。

ダウン症の確定診断は産後3週間くらいで出ました。
産後2週間くらいまでは、面会の時に息子にダウン症っぽい所見の中で見つからない点を探しては、「まだ、確定診断は出ていない。ダウン症ではない可能性も、少しだけ、ある」とどこかで思っていました。
「でも、やっぱり、ダウン症だろうね」「いっそ、ダウン症でいいので確定診断を早く聞きたいね」と夫と話していたので、病院のダウン症専門医と面談して確定診断が下されたときは、どちらかというと安堵したような気持ちでした。

Q. 今の心境は?

A. ダウン症のことはあんまり気にしていないです。
もちろん、情報収集は怠らず、ダウン症に関連する本を色々と読んだりはしています。
ただ、受け入れられないとか、気に病むとか、そういうことはありません。

もちろん、ダウン症だと合併症があったり、免疫機能が低めだったり、かかりやすい病気があったりと、健康上に不安はあり、
それは親としてはやっぱり悲しいし、心配なことです。
なるべく病気にかからないでほしいとか、順調に発達してくれたら嬉しいとか、それは純粋な親心として、あります。
でも、息子がダウン症であることそのものに対してのネガティブな気持ちとかは、ないですね。

入院や手術、通院、在宅酸素療法で、他の人たちよりは大変かもしれない。
でも、何もなく家でのんびり(慌ただしく?)過ごす日常は、まぎれもなく「平凡な育児」です。

最近は息子に近づくと息子が笑顔で手足をバタバタしたりして、それはそれはもうかわいくて仕方がないです。
育児は大変なことも辛くなることもイライラすることもあるけれど、毎日とても幸せです。

Q. 聞かれる/言われると嫌なことは?

A. 今のところ特にないです。
「妊娠中にわからなかったのですか?」というのも、特にネガティブな印象を与えるような聞き方でなく、単純に判明した時期が妊娠中か産後かを問う聞き方であれば、全然気にしません。

息子が大きくなって、保育園や学校に通うようになって、もし「息子くんみたいなダウン症の子と仲良くすることで、うちの子にも教育上いい影響がきっと得られる」みたいなことを言われたら、「息子を教材扱いするな~~進研ゼミでやれ~~~」と思うと思いますが(;'∀')
保育士さんや学校の先生とかに「ダウン症の子を包括するクラスを形成することで、双方にとって良い影響があります」と言われるなら、私も「そうですね」と思うし、私も息子にいい影響があるといいなと思って包括教育を受けさせたいと思う・・・んです。

だからちょっと、矛盾しているかもしれない。

だけど、一個人の子どもの親にそう言われたとしたら、なんだか嫌なんです。
その親にとっては、純粋な「その子の友達」として扱われていない、ということなので。

保育士さんや学校の先生に「包括教育は双方にとっていい影響がある」と言われても、
息子が「受け持っている大切な子ども」として扱われることに違いはないじゃないですか。
だからそっちはそんなに気にならないですね。

息子のお友達には、息子をお友達としてやっぱり尊重してほしいなと思うのです。

Q. 子どもが自らダウン症になることを選んだという言説についてどう思うか?

A. 「勇敢な赤ちゃん」というちょっと有名なブログがあります。
ダウン症のお子さんを持つお母さんが、「1000人に一人ダウン症にならなくてはいけない中、うちの子は名乗り出て生まれてきたのだ」と解釈することで自らの心を癒そうとする記事・・・と私は解釈しました。
子どものダウン症について、受け止め方は人それぞれなので、私は上記の言説もあっていいものと思います。
ただ私は上記のようには考えておりません。

我が家は体外受精で妊娠出産に至ったので、息子が受精卵の頃の写真を持っています。
ダウン症卵子精子の染色体の異常によるものですから、受精卵の頃の息子はすでにダウン症を持っていたことになります。
息子は発生した時からすでにダウン症という特性を持っていたのであって、それは息子が選んだとかそういうものではないと思っています。

ただ、息子は、高い流産率を乗り越えて、頑張って生まれてきた子です。
生まれながらの努力家というと親ばかでしょうか?
生まれてきてくれてありがとう、きっと人一倍頑張ったんだね。と、私はそう思っています。

Q. 子どもが自ら親を選んで生まれてくるという言説についてどう思うか?

A. 上記と同じく、否定はしませんが、私の考え方は異なります。

私たち夫婦は、5個できた受精卵(胚盤胞)の中から、息子を選んで一番最初に移植すると決め、無事妊娠に至り、幸運にも出産することができました。
つまり息子を選んだのは私たち夫婦です。

息子はもしかしたら言葉を話せるようになったときに、胎内記憶っぽいことを話してくれるかもしれませんが、
「私たちがあなたを産みたくて産んだんだよ、生まれてきてくれてありがとう」と内心か直接か、言うと思います。

Q. 出生前診断についてどう思うか?

A. 否定しません。ただ「陰性の結果が欲しくて受ける」というのは良くないと思います。

実際、私も「産む前に検査して知っておきたかった」と思ったこともありました。
ただ、実際に産む前に検査していたら、そこでどのような決断をするかわからなかったので、今は、出生前診断を受けなくて良かったと思っています。

第2子を授かったら、トリソミーリスクの高低に関わらず、私は出生前診断を受けるつもりです。
それは、産む前に知っておきたいから。
そして第2子がダウン症でも、産むつもりです。
息子を産んで本当に良かったと思っているからです。

出生前診断を受ける人のほとんどは、お腹の子どもに何か異常があったら妊娠の中断を選択すると決めているとよく言われています。
そうではなく、「産んだ後に万全の状態で子育てを始められるように」という目的で診断を受ける人が増えるといいな。と思っています。

終わりに

長くなりました。追って書きたいことがあったら追記するかもしれません。別記事かもしれませんが。
これからも育児の合間にブログに書きたいことがあったら書いていきます。